2014年7月18日金曜日

スマホの子供達への急拡大、インターネットの危険も子供達に拡大

NHKの「特報フロンティア」(2014.07.18放送[九州沖縄地方])で、”危ない ネット友だち あなたの子どもは大丈夫!?”を放送していました。下記の記事によると、スマホ依存、最近はLINEやFacebookなどのソーシャルメディア依存が圧倒的に多いということです。

 中高生の9%が病的との説も!? “ネット依存”とは何か、治療が必要なのか - INTERNET Watch

 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/teens/20140613_653164.html

中でも目立つのがLINEで、友だちのトークに対する返事がやめられず、ずっと返事をし続けてしまう子供達が増えているそうです。


この傾向は、今後も増え続け、子供達のスマホ依存の危険性は高まると思います。このような状況の中で、一刻も早く、親や学校側が、スマホの危険性や利点について理解し、子供達に教え指導できるようにならないといけないと感じています。

従来のフィーチャーフォン(携帯)でもインターネットが可能でしたが、スマホは「小型のパソコン」で、インターネットがパソコンのように自由に使え、更に、アプリというソフトは、パソコンよりも充実しています。LINEは、スマホで使われるアプリです。

なお、上記のINTERNET Watchの記事では、専門家の次の言葉を紹介しています。

『「携帯電話やスマホを持たせるのは、少なくとも中学生になってから。さらに『1日○時間』『夜中はやらない』『LINEも時間を区切って嫌なものは嫌と言う』などの一定のルールを決めてやるべき。ルールを決めても破ることは多いが、『こういうルールを決めただろう』と言えるという意味で意味がある」』



■ アメリカのお母さんが13歳の息子にiPhoneを与えたときに作った使用契約書(約束事)


クリスマスの日に米国マサチューセッツ州のあるブロガーお母さん(Janel Burley Hofmanさん)が13歳の息子にiPhoneをクリスマスプレゼントとしてあげました。そのiPhoneの箱には彼女が作った使用契約書も入っていました。その内容、親として、子供にスマホなどを与えるときなどに、参考になるので、ここに紹介します。


 (和訳)13歳の息子へ、新しいiPhoneと使用契約書です。愛を込めて。母より
 http://blogos.com/article/53423/


上記に、お母さんが息子の為に作成した使用契約書(約束事)の18項目の和訳が紹介されています。18項目のうち6項目の一部を紹介しますので、詳しくは、このサイトを参照下さい。


・学校がある日は7:30pmに携帯を私に返却します。週末は9:00pmに返却します。

・このテクノロジーを使って嘘をついたり、人を馬鹿にしたりしないこと。人を傷つけるような会話に参加しないこと。人のためになることを第一に考え、喧嘩に参加しないこと。

・人に面と向かって言えないようなことをこの携帯を使ってSMSやメールでしないこと。

・公共の場では消すなり、サイレントモードにすること。

・ときどき家に携帯を置いて出かけてください。そしてその選択に自信を持ってください。携帯は生きものじゃないし、あなたの一部でもありません。

・上を向いて歩いてください。あなたの周りの世界を良く見てください。



■ ≪補足≫総務省「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」


総務省の調査報告者が、子供達のスマホ利用実態の参考になると思いますので、その内容の一部を紹介します。東京都立高校生約15000人を対象にした調査です。

 総務省|「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」(速報)の公表

 平成26年5月14日
 http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000016.html


(1) スマートフォン/フィーチャーフォン(携帯)でのネット利用時間。依存傾向「高」の生徒は一日262.8分。依存傾向の高低を問わずソーシャルメディアが長く、とりわけ女子は男子の2倍。

・依存傾向「高」の生徒による機器毎のネット利用時間は、スマートフォン/フィーチャーフォンは262.8分、パソコンは89.5分、タブレット端末が23.1分。

・スマートフォン/フィーチャーフォンのサービス毎の利用時間は、「ソーシャルメディアを見る」「ソーシャルメディアに書き込む」がそれぞれ全体では57.0分、31.9分。

 これを男女別に見ると、男子は37.2分、21.1分であるのに対し、女子はそれぞれ74.2分、41.3分と2倍。

・依存傾向「高」の生徒の利用時間は、「ソーシャルメディアを見る」が113.1分、「ソーシャルメディアに書き込む」が78.6分等と全体の2倍。


(2) 高校生のネット利用ー機器毎の利用時間

・機器毎のネット利用時間を見ると、パソコン、タブレット端末に比べ、スマートフォン・フィーチャーフォン利用時間が161.9分と圧倒的に長い。

・スマートフォン・フィーチャーフォンの利用については、女子が186.9分に対し、男子が132.8分と女子が顕著に長い。

・パソコンについては学年が上がるほど利用時間が長くなり、スマートフォン・フィーチャーフォンについては、学年が下がるほど利用時間が長くなる。

・パソコン、スマートフォン/フィーチャーフォン、タブレット端末いずれの機器もネット依存傾向が高いほど利用時間が長い傾向。特にスマートフォンでこの傾向が顕著。



■ ≪補足≫総務省|「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査報告書」


総務省情報通信政策研究所は、東京大学情報学環 橋元研究室との共同研究として、まとめた報告書も参考になるので、その一部を紹介します。東京都立高校生約15,000人を対象にした報告書です。

 総務省|「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査報告書」の公表
 平成26年7月18日
 http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000020.html

 

(1) 高校生のソーシャルメディア利用の現状ーソーシャルメディア利用の有無

・ソーシャルメディアを利用しているのは全体の91.0%。
・女子(93.4%)の方が男子(88.7%)より利用率が高い。また、学年が下がるほど利用率が上がる傾向。
・スマートフォン利用者のソーシャルメディア利用率が97.1%であるのに対し、非利用者では57.6%と大きな差が見られる。
・依存傾向が高いほど利用率が高い傾向。

(2) 高校生のソーシャルメディア利用の現状-利用するソーシャルメディア(見る/書き込みをする)

・LINEの利用率が全体で85.5%で最も高く、Twitter(66.9%)やFacebook(24.3%)がこれに続く。
・LINE、Facebook、Twitterは女子が男子より利用。GREE、Mobageといったゲーム系のサービスは男子が女子より利用。
・いずれのメディアの利用率も、スマートフォン利用者がスマートフォン非利用者より高いが、とりわけLINE(93.9%)、Twitter(73.6%)においてその傾向が顕著。
・LINEは依存傾向に関わりなく利用率が高いが、Twitterは依存傾向「中」及び「高」の生徒の利用率が、「低」の生徒に比べて20ポイント前後高い。その他は、全体に依存傾向が高いほど利用率が高い傾向。


(3) 高校生のネット利用の現状ースマートフォン利用に関する家庭内ルール

・家庭でのスマートフォン利用ルールについて、スマートフォン購入時点では「特に約束していることはない」(35.5%)が最多で、「有料のアプリやサービスは使わない」(33.0%)、「食事中は使わない」(32.9%)、「怪しいサイトにはいかない」(27.5%)と続く。

・依存傾向「高」の生徒は、スマートフォン購入時点で、「利用時間帯を制限している」(12.1%)、「利用時間の上限を決めている」(8.5%)、「成績が下がったら利用を制限する」(15.5%)が全体平均の2倍前後。依存傾向「高」の生徒の方が、親が利用時間や利用を制限するルールを設けた上で購入している。