2014年8月7日木曜日

パソコンのデータは大丈夫? バックアップは保険、バックアップの方法とは

パソコンの中には、苦労して作成した文書、長年撮ってきたデジカメ写真、友人たちとのメールなど、たくさんのデータが入っています。これらのデータが、もし、パソコンの不調やウイルスで利用できなくなったら、どうしますか・・・・?

数年間の苦労がアッというまに消えてしまうパソコンのトラブルが、いつ起きるか分かりません。どんなトラブルが起きても、大事なデータを失わないようにするのが”データのバックアップ”です。

今回は、この方法について紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。また、役立つバックアップソフト、暗号化ソフトについても紹介します。


パソコンはいつも元気で安心して使えるとは限りません。ハードディスク(HDD)が故障すると、パソコンの中にある全てのデータが使えなくなります。また、パソコンがウイルスで、パソコンが動作しなくなったり、データが削除されることもあります。

パソコンがどんな状態になっても大事な文書、写真、メールが残るように、ぜひ、パソコンのデータをバックアップしましょう。

最近は、データバックアップする手段として、インターネットに保存するオンライン・ストレージが人気ですが、この手のサービス、突然、中止になる場合がありますので、オンライン・ストレージだけに頼るのは危険です。


御礼: データバックアップについては、以下のホームページで分かりやすく丁寧に解説されています。今回、参考にさせて頂きました。

  BunBackup バックアップ入門
  http://homepage3.nifty.com/nagatsuki/bunbackup/introduction/index.htm



■ バックアップが必要なデータとは?


バックアップが必要なデータには下記があります。どれも、もし、利用できなくなったら・・・・とてもショックが大きいですね。

・メールソフトのメールデータ、アドレス帳
・ブラウザのお気に入り(ブックマーク)
・ワープロソフト等で作成した文書データ
・画像編集ソフトで作成した画像
・パソコンに取り込んだ音楽データやインターネットで購入した音楽データ
・デジカメで撮った写真データ
・年賀状ソフトの住所録と文面
                 など



■ バックアップするタイミングは?   


バックアップはいつ実施したらよいでしょうか? 基本的には、大事なデータを作成した後すぐにバックアップするのが理想です。

たとえば、せっかく撮ったデジカメの画像データは、データをパソコンに転送したら、すぐにバックアップをとるのが理想的ですね。また、時間をかけて作成した文書データなど、無くすと絶対に困るデータは、新規作成・更新したらすぐにバックアップしましょう。

更に、バックアップのタイミングで大事なのは、定期的(一週間に一回など)に、ポータブルHDD・USBメモリなどに、バックアップすることです。

なお、定期的にバックアップする際、役立つのが”バックアップソフト”です。これらのソフトに、 ”事前にどこのデータをどこへにバックアップするかを登録しておく” ことで、簡単にバックアップすることができます。



■ どこにバックアップするの? バックアップする媒体(メディア)は?


バックアップする媒体(メディア)はどのようなものがあるでしょうか? 代表的なものには下記があります。

(1) ポータブルHDD
(2) USBメモリ
(3) インターネット・オンラインストレージ
(4) DVD-R、BD-R(ブルーレイ)



(1) ポータブルHDD(ハードディスク)

小型・軽量で大容量のデータを保存できるUSBせパソコンに接続して使うHDDです。例えば、1TBの大容量のものでも1万円以下で購入できます。衝撃などの機械的な刺激に弱いですが、通常の使用であれば10年ぐらいは持つと言われています。


(2) USBメモリ

USBに接続して使用するコンパクトな記憶装置です。コンパクトながら、32GBでも2千円程度で購入でき便利です。なお、USBメモリは記録回数に制限があり、寿命は5年程度という話もあります。


(3) インターネット・オンラインストレージ

インターネットで提供されている無料のデータ保管サービスのことです。数GBの容量が無料で使えます。インターネットに接続されたパソコンであれば、どこでも使えます。なお、有料で数十GB、数百GB以上も保存できるようになってきましたので、今後、有望なバックアップ手段になると思います。但し、インターネットに保管するので、個人情報などの保管には注意が必要です。


(4) DVD-R、BD-R(ブルーレイ)

DVD、BD-R(ブルーレイ)などの光学ディスクに保存しておくと10年、条件がよければ20年は持つと言われています。但し、保存できる容量は、(片面の場合)それぞれ4.7GB、25GBしかなく、パソコンの中のデータを保存する場合、かなりの枚数になるので、注意が必要です。また、保存作業は時間がかかり、頻繁な保存には向きません。 (注)寿命はDVD-Rは最短で9年という分析結果もありますので注意下さい。




■ バックアップする媒体の使い方


以上の点から、バックアップする媒体の使い方の一つとして、以下を紹介します。


(1) 媒体の寿命等を考慮し、複数のものにバックアップする。例えば、”ポータブルHDDとUSBメモリを活用”、”複数のポータブルHDDを活用”

(2) バックアップした媒体を紛失しないよう注意すると共に、万が一紛失した場合を考え、個人情報などは暗号化して記録する。

(3) インターネット・オンラインストレージには、基本時に個人情報等は保管はしない。もし保管する場合はデータを暗号化して保管する。


以上を参考に、自分に適した組み合わせでバックアップすると良いですね。私は、次のようにバックアップしています。

 ・USBメモリに、通常良く使うデータを保管
 ・ブログの記事のように毎日更新したり参照するデータは、オンラインストレージに保管
 ・ポータブルHDDには、パソコンの中の必要なデータ全てを、定期的にバックアップ



■ 役立つバックアップソフト+暗号化ソフト紹介


バックアップソフトを使う場合、以下のことに気をつけてください。

(1) 操作を間違えないように、実行するまえに必ず操作説明を読むこと。
(2) バックアップ元、バックアップ先を間違えないこと。
(3) 予想したとおりに動作するか、事前に簡単なテスト用のデータで確かめること。



■バックアップソフト Backup

 Sota's Web Page (Backup)
 http://www2.biglobe.ne.jp/~sota/backup.html

実行する前に、バックアップまでの手順を本ソフトのヘルプファイルで確認下さい。

FFFTPの制作者曽田純氏によるバックアップツールです。操作が最も簡単で動作も安定しています。このソフトを使い始めて10年以上になりますが、安心して使えます。

バックアップ元と同じフォルダ・ファイル構成のまま、バックアップ先にコピーします。ファイルの日付をチェックして更新されたファイルのみをバックアップするので、2回目からはバックアップに必要な時間が短縮されます。



≪補足≫下記のソフトも人気があります。

バックアップソフト BunBackup

BunBackup
http://homepage3.nifty.com/nagatsuki/bunbackup/bunbackup.htm

ダウンロード
http://homepage3.nifty.com/nagatsuki/bunbackup/download.htm


■ 暗号化圧縮形式Zip対応のフリーソフト「7-Zip」 (海外:日本語対応)

このソフトは代表的な人気のある圧縮・解凍ソフトです。各種の圧縮・解凍形式をサポートする他、暗号化圧縮形式Zipでは強力な「256AES 暗号化機能」をサポートしています。

私は、ログインID・パスワードなどの個人情報は、この「7-Zip」を利用し、暗号化圧縮形式Zipで保存しています。この方法だと、万が一、情報が漏れても、他の人には解読が困難なため、悪用される危険性が低くなります。


・ダウンロード : 圧縮・解凍ソフト 7-Zip
          http://sevenzip.sourceforge.jp/

7-zipのダウンロードは、32ビット版と64ビット版が用意されているので、環境に合わせてダウンロードしましょう。ちなみに、「32ビットか64ビットか?」は、OSの違いで判断します。

スタートメニューの「プログラム」に「7-Zip File Manager」の項目が追加されますので、これを実行します。または、7zFM(7zFM.exe)をダブルクリックして起動します。7-Zipは”2画面分割”で使うと操作が便利です。

≪補足≫ 7-Zipで圧縮形式ZIPにパスワードを付ける方法

下記を参考にして下さい。

 ZIPにパスワードを付ける方法
 http://sevenzip.sourceforge.jp/howto/zip-password.html


■ファイル暗号化ツール 「ED」

 EDのダウンロード : Vector
 http://www.vector.co.jp/soft/dl/win95/util/se119287.html

ED(イーディー)は強力な暗号化アルゴリズムと、使い勝手が良いWindows用フリーウェアファイル暗号化ツールです。簡単な操作で、ファイルやフォルダーを自在に暗号化することができます。

なお、USBメモリまたはUSB接続ポータブルHDDに保存して活用することもできます。EDは、鍵長最大256ビット暗号アルゴリズムをベースにした、強力な暗号強度を保っています。


使い方は簡単で、暗号化する場合は、暗号化したいファイルやフォルダを選択後、それを「E」ボタン上にドロップし、パスワードを入力するだけです。

復号する場合は、ファイルやフォルダを選択した後、それを「D」ボタン上にドロップし、パスワードを入力します。



■ 《補足》 メディアの寿命



■DVD-Rは最短で9年の寿命(温度30℃、湿度80%の環境)

参考情報:2007年7月23日
メディアの寿命はこうして推定する:PC Online
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070720/277930/

デジタルコンテンツ協会(DCAj)は寿命測定法の標準化を目指し、DVDメディアの寿命測定。DVD-Rの寿命は最短で「9年」という数字(温度30℃、湿度80%の環境)。ただ、ここには寿命が計測不能だった粗悪メディアは含んでいない。実際には、寿命0年という粗悪な海外メディアもあった。


■USBメモリは記録回数に制限、、データ保持期間は5~10年

参考情報:2009年11月18日
気になる「自然蒸発」と「セル寿命」:USBメモリーは10年もつか:PC Online
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/basic/20091109/1020302/

USBメモリーの寿命は、採用している半導体、フラッシュメモリーの寿命になります。フラッシュメモリーは電気的に情報を記録・消去でき、電源を落としても情報を保持できる半導体チップ。

MLC(multi level cell)というタイプのチップでは、データ保持期間は5~10年、書き換え可能回数は5000~1万回ほどと言われているそうです。

なお、実際はデータの書き込み処理は複雑なプロセスを踏むので、単純な計算で決めるのは難しく、しっかりとしたUSBメモリであれば、5年以上は使えると言われています。ただし、安物のUSBメモリは寿命を迎えるのが早いと言われています。


■ポータブルHDDは衝撃などの機械的な刺激に弱い、通常の使用であれば10年ぐらいは持つ

ポータブルHDD(ハードディスク)とは、片手で持ち歩ける小型・軽量で大容量のデータを保存できる機器です。電源コンセント不要(バスパワー駆動)でパソコンのUSB端子につなぐだけで使用できるので、持ち運びに最適です。

構造がレコードプレイヤーみたいなものなので、電気的な寿命というより、衝撃などの機械的な刺激に弱いことになります。通常の使用であれば10年ぐらいは持つと言われています。