OS(基本ソフトウェア)、アプリ、ソフト、ハードウェア、ソフトウェアは、パソコン・スマホの基本用語ですが、これって何?と質問されると、なかなか説明できない難しい言葉です。
これらの言葉、コンピュータの専門用語ですが、理解しておくと、様々なインターネットの記事が分かるようになります。
ほとんどのIT用語は、最初は厳密に定義され使われますが、時間がたつと定義が曖昧になり、様々な意味をもつようになります、また、時間とともに意味が変化すものがあり、定義が難しいですね。IT用語の定義は厳密でなくても、文章の意味が通じれば良いかもしれません。
パソコンの「Windows」、「Mac OS X」、スマホの「Android(アンドロイド)」、「iOS(アイオーエス)」、これらはOS(基本ソフト)と呼ばれます。
OS(基本ソフト)は、パソコンやスマホの頭脳である”CPU”を動かすもので、これが無ければ何もすることができません。
アプリは、アプリケーション(応用ソフト)の略で、OS(基本ソフト)以外の、ブラウザ、ウイルス対策ソフト、メール、ワープロなどのことです。アプリは、OS(基本ソフト)の元で動きます。
よく、”このソフトはWindows8.1対応”という言葉を聞きますが、アプリはOS(基本ソフト)に合せて作る必要があります。Windows7で動いたソフトが全てWindows8.1で動くとは限りません。
なお、OS(基本ソフトウェア)、アプリを総称してソフトウェア(ソフト)と言います。
厄介な言葉に、「プログラム」という言葉があります。プログラムは”CPUの処理手順”で、プログラムを組み合わせ、ソフトを作成します。その意味では、ほとんどの場合、ソフトとプログラムは同じ意味です。
(注) Windows 8/8.1では、これまで「ソフト」とよんでいた呼称が「アプリ」になりました。
Windows7以前は、メール、Word、Excelなどを「ソフト」と呼んでいましたが、Windows 8/8.1では「アプリ」と呼ぶようになりました。この方が厳密で、また、スマホでも「アプリ」なので、この方が分りやすくなったと思います。ちなみに、Windows 8/8.1では以下の区分けがあります。
①Windows 8.1 のスタート画面で動くアプリを「Windows ストア アプリ」
②今までの Windows の画面でのみ動作するアプリを「デスクトップアプリ」
■ ハードウェア、ソフトウェア(ソフト)とは
コンピュータ関係のものは、大きくは、ハードウェアとソフトウェアの2つに分類されます。
ハードウェアは「hardware」、ソフトウェアは「software」という英語になりますが、「ware」 は、商品・製品のことですから、以下のように訳せます。
ハードウェア(hardware)は「目に見える、硬いもの」
ソフトウェア(software)は「目に見えない、柔らかいもの」
になります。これでも、なかなかイメージがつかめません。
車で言うと、車自体がハードウェア、運転手がソフトウェア
音楽プレイヤーで言うと、プレイヤー自体がハードウェア、音楽そのもがソフトウェア
つまり、目に見える「ハードウェア」を動かして、何か行動させるもの(運転をする、音楽を聴く)が「ソフトウェア」になります。
パソコン本体、CPU、ハードディスク、USB、デジカメ、プリンターなどは、全て”目に見えるもの”ですから、ハードウェア。
Windows、AndroidなどのようなOS(基本ソフト)、ブラウザ、メール、ワープロなどのアプリケーションソフトは、全て”目に見えないもの”なのでソフトウェアになります。
■ Windows、Androidなどを総称してOS(基本ソフト)と呼ぶ
パソコンやスマートフォンの頭脳であるCPUを動かすのが、Windows、Mac OS X、Android、iOSなどのOS(基本ソフト)です。
画面表示、文字入力、インターネット接続、プリンター出力、USB機器接続 などなどの動作を一手に引き受けて実行するのがOS(基本ソフト)です。
また、OS(基本ソフト)があることで、ブラウザ、メール、ワープロ、画像編集などのソフトが同時に動くことができます。
パソコンの性能が良いという場合、CPUの性能も大事ですが、CPUを動かすOS(基本ソフト)も性能や機能が良くないと、全体の機能は良くなりません。
■ ブラウザ、メール、ワープロを総称してアプリケーションソフト(アプリ)と呼ぶ
特定の目的のために作られたソフトウェアを、アプリケーションソフト(アプリ)または、応用ソフトと言います。つまり、ブラウザ、メール、ワープロなどのことです。
(注)「アプリケーションソフトウェア」というと長いので、略して「アプリ」と呼ばれます。
なお、アプリはOS(基本ソフト)の元で動くので、購入時は、それが動くOS(基本ソフト)を確認する必要があります。
アプリには、動作するOS(基本ソフト)は必ず明記されているので、購入時は、必ず自分のパソコンの基本ソフトウェアに一致するものを購入しましょう。
■ パソコンに接続する機器を制御するものをデバイスドライバと呼ぶ
パソコンにプリンター、USBメモリ、デジカメなどを接続した際に、大事な役目をするのが「デバイスドライバ」というプログラムです。
デバイスドライバは、プリンターなどの機器毎に存在し、機器がパソコンに接続されると、OS(基本ソフト)は、対応するデバイスドライバを見つけ出し、機器とのデータのやりとりを任せます。
なお、このときに、対応するデバイスドライバが無ければ、パソコンは、それを見つけようとします。USBメモリなどは自動的に、OS(基本ソフト)が対応するデバイスドライバを自動的に見つけてくれます。
■ プログラムとは
実際にプログラムを作った人以外には、なかなか分かりづらいのが、この「プログラム」という言葉です。
プログラムは簡単にいうと次のような「CPUが理解するように書かれた処理手順」のことを言います。
プログラム「足し算」
a=5
b=10
c=a+b
実は、ソフトウェアは、このプログラムが集まったものです。しかし、今は、プログラムもソフトウェアの意味で使われることが多いので、 プログラム=ソフトウェア と考えても問題ありません。
■インストール(install)/アンインストール(un-install)
ソフトウェアをパソコンで使えるようにするため、パソコンの中にソフトウェアを入れてあげることが必要です。この作業のことを「インストール」といいます。なお、インストールは「セットアップ(set up)」ともいいます。
また、反対の言葉が「アンインストール(un-install)」で、一度パソコンに入れた(組み込んだ)ソフトウェアをパソコンから削除する作業です。
■デフォルト(default)
「デフォルト」とは、「初期値」「初期設定」「標準設定」のことで、ソフトウェア・ハードウェアの最初の設定で、手を加えない初期状態(あらかじめ設定されている状態)を言います。
■バージョンアップ(version-up)
ソフトウェアやハードウェアをより性能の良いものに、機能を強化し、新しくすることです。バージョンアップの”version”は”版”ですから、”版を向上する”つまり機能アップするということです。
よくver2.1などと表示されていますが、verはversionの略です。バージョンアップにも段階があり、「2.1」の整数部分が変わったら、大幅に変更した場合、小数点以下が変わったら、少し変更した場合になります。
■アップデート(update)
ソフトウェアを最新の状態に更新することを「アップデート」といいます。不具合の修正、小さな機能向上の提供など、ソフトウェアの小規模な更新のことです。バージョンアップ、アップデートは、ほぼ同じ意味と考えて良いです。
修正プログラムやアップデートファイルなどで提供されることが多く、「Windows Update」はそのひとつです。
■アップグレード(upgrade)
「性能向上」「ランク(グレード)を上げる」といった意味があり、小さな修正というよりも、全体や主要な部分を作り変え、多くは「新しいもの」として提供するときに使われます。
しかし、アップデート、アップグレード、バージョンアップ共に、”ソフトの修正(更新)”だと考えて良いと思います。厳密に考えて、それぞれの言葉を選択している場合は、ほとんど無いです。
■プリインストール(preinstall)
プリインストール は、パソコン購入時に、あらかじめソフトウェアが入れてあることつまり、事前にパソコンにインストールされていることです。
■カスタマイズ(Customize)
ソフトウェアやハードウェアの仕様や操作環境を、利用者が使いやすい環境に変更・改造すること。
■サービスパック(SP、Service Pack)
マイクロソフトが出荷済みのソフトウエア(WindowsやOffice、IEなど)のバグなどの不具合を修正するため、修正ソフトウェアを集めたものです。「Windows XPのSP2」というように使われます。
■バグ(bug)
ソフトウェア(プログラム)の間違っている部分のことをいいます。「バグ」というのは直訳すると「虫」という意味ですが、コンピュータが作られた最初の頃、コンピュータの中に虫が入り込み正常に動かなかったことから、ソフトウェアの間違いも「バグ」というようになりました。
■インポート(import)/エクスポート(export)
ソフトウェアでデータを作成する場合によく使われる言葉です。インポート(import)とは、別のソフトウェアで作成したデータをソフトウェアに読み込む作業のことを「インポート」と呼びます。
エクスポート(export)は、この逆で、ソフトウェアで作成したデータを、他のソフトウェアで利用できるデータ形式で出力することです。
■アルファ版・ベータ版・RC版
ソフトウェアは開発段階に応じて、正式版の前に、アルファ版、ベータ版、RC版というバージョンがあります。
アルファ版は、開発のごく初期段階のソフトウェアのことで、ソフトウェアの性能や機能などの要望を聞いたりする目的のものです。
ベータ版は、正式公開の一歩手前のソフトウェアのことで、正式版の機能がひととおり揃っていますが、まだ不具合が起きる可能性が残っているバージョンです。
RC版は、“Release Candidate”版の略で、正式版の一歩手前のバージョンのことで、正式版直前に試してもらって、最終調整をするためのバージョンです。
なお、アルファ版・ベータ版・RC版共に、まだ正式版ではないので、利用する場合には、不具合が発生することを覚悟の上で使う必要があります。
■オンラインソフトウェア(シェアウェア、フリーソフトウェア)
オンラインソフトウェアとは、インターネットでソフトウェアをダウンロードして(取り出して)、利用できるソフトウェアです。有料なシェアウェアと、無料なフリーソフトがあります。
シェアウェア・・・オンラインソフトの中で、利用に際し、料金を支払う必要があるソフトウェアのこと。多くは、一定期間、無料で使える試用期間があります。
フリーソフトウェア・・・無料で使用できるソフトウェアのことです。フリーウェアやフリーソフトと言うこともあります。