2015年6月11日木曜日

インターネット接続の基本、IPアドレス、ブロードバンド・ルータとは?


パソコンをインターネットに接続する場合に大事な言葉に「IPアドレス」があります。IPアドレスはコンピュータに付けられた番号で、「IPアドレス」のお陰で、世界中のコンピュータがつながっています。

今回は、この「IPアドレス」と、家庭でよく使われる「ブロードバンド・ルータ」、そして、ホームページのURLなどで使われる「ドメインネーム」と「IPアドレス」の関係について説明します。

「IPアドレス」は、実は電話番号とよく似ています。電話で相手と話すためには電話番号が必要なように、パソコンとインターネット上のコンピュータが話すためには、「IPアドレス」が必要です。



  電話番号・・・・個々の電話に付けられた番号
  
  IPアドレス・・・個々のコンピュータに付けられた番号


IPアドレスは、パソコンも含め、インターネットにつながっているコンピュータに付けられた番号(アドレス)です。電話するときには「電話番号」が必要なように、コンピュータ通しでデータをやり取りするときには、「IPアドレス」が必要です。用語説明を添付の図で説明しています、参考にしてください。

なお、IPアドレスは「123.124.125.191」(IPv4の表現方法)のように、3桁の数字を4個、「.」で区切り、表現されていますが、これでは分かりづらいので、考え出されたのが「ドメインネーム」です。

ホームページ用のコンピュータ、メール用のコンピュータとのデータのやりとりに、このIPアドレスを使っても良いのですが、数値のため分かりづらいので、考え出されたのが「ドメインネーム」という記号です。

   IPアドレスで表現   http://123.124.125.191

   ドメインネームで表現 http://www.home.co.jp →”www.home.co.jp”がドメインネーム

   *記号の方が分かりやすいですよね。


なお、現在、使われているIPアドレスは「IPv4」と言われ、”付けることができる番号は約43億”と限られています。インターネットに接続するコンピュータが増える中、新しく考えられているのが「IPv6」です。これだと、ほぼ無限のコンピュータ機器に番号が付けられます。



■ ブロードバンド・ルータとIPアドレス


ブロードバンド・ルータの役目は、接続されている複数のパソコンをインターネットに接続することです。

家庭でインターネットを使う場合、最近はブロードバンド・ルータを使うようになりましたが、このような場合、IPアドレスは少々複雑になります。

なお、IPアドレスは、大きく以下の2つに分けられます。

  グローバル IP アドレス ・・・インターネット接続に活用(外線電話に相当)
  
  プライベート IP アドレス・・・家庭内、職場内の限られた場所でのみ有効(内線電話に相当)

パソコンは、プライベート IP アドレス(内線電話)を使い、ブロードバンド・ルータに接続します。その後、ブロードバンド・ルータのグローバル IP アドレス(外線電話)を使い、インターネットに接続します。



 パソコン→(1)→ブロードバンド・ルータ→(2)→インターネット

  (1)で使われるのが、プライベート IP アドレス(内線電話)
    
  (2)で使われるのが、グローバル IP アドレス (外線電話)


ブロードバンド・ルータに接続された複数のパソコンは、それぞれ固有のプライベート IP アドレス(内線電話)を持っています。

なお、インターネットに接続する場合は、ブロードバンド・ルータが持っているグローバル IP アドレス(外線電話)が使われます。



■ グローバル IP アドレスと プライベート IP アドレス


IPアドレスには次の2種類があります。

 グローバルIPアドレス ・・・世界中で管理され重複しないIPアドレス(電話の外線番号)
     
 プライベートIPアドレス・・・限られた範囲で使うことができるIPアドレス(電話の内線番号)


もし、世界中の人が IP アドレスを勝手に割り振ったら、同じIP アドレス必ず出てきてしまい、特定のコンピュータを探し出すことが不可能になります。

そこで、一意のIPアドレスを割り振れるよう、 IPアドレスは特定の機関によって管理されています。

インターネットを利用する場合、インターネットサービスプロバイダと契約しますが、サービスプロバイダは、こうした機関から IPアドレスを割り当ててもらい、それをさらに私たち利用者に割り当てています。

このように、世界中で管理されている IPアドレスを特に ”グローバルIPアドレス”と言います。インターネットにコンピュータを接続する場合は、グローバルIPアドレスを使わなければなりません。



■ IPアドレスとドメインネーム


ホームページやメールを見るためには、パソコンから、それぞれのサービスを提供するインターネットのコンピュータとデータのやり取りします。

これらのホームページ用のコンピュータ、メール用のコンピュータにもIPアドレスが付けられています。

実は、IPアドレスは「123.124.125.191」(IPv4の表現方法)のように、3桁の数字を4個、「.」で区切り、表現されています。

ホームページ用のコンピュータ、メール用のコンピュータとのデータのやりとりに、このIPアドレスを使っても良いのですが、数値のため分かりづらいので、考え出されたのが「ドメインネーム」です。


  URL   http://www.home.co.jp →”www.home.co.jp”がドメインネーム
  メール  taro@mail.home.co.jp  →”mail.home.co.jp”がドメインネーム

この「ドメインネーム」はIPアドレスと一対一に対応しており、この「ドメインネーム」を使って、ホームページを見たり、メールのやり取りをします。

「ドメインネーム」により、ホームページはURL”http://www.home.co.jp”で見れ、メールは”taro@mail.home.co.jp”でメールのやり取りができるようになりました。



■ IPアドレスの構成


IPアドレスは「個々のコンピュータ機器に付けられる番号」ですが、次のような構成です。

  IPアドレス=ネットワーク・アドレス +ホスト・アドレス

   ネットワーク・アドレス = ”ネットワークの番号”(市外局番)
   ホスト・アドレス    = ネットワーク内の”コンピュータ機器番号”(市内局番+加入者番号)

電話番号に例えると、次のようになります。

  IPアドレス=ネットワーク・アドレス +ホスト・アドレス
       =(市外局番)      +(市内局番+加入者番号)

同じネットワーク内のコンピュータのIPアドレスの”ネットワーク・アドレス”は、同じになっています。

そのことにより、ネットワーク・アドレスをみるだけで、通信する相手のコンピュータが、同じネットワーク内なのか、ネットワーク外なのかがすぐに分かります。



■ 現在のIPアドレスの仕組み IPv4(IPバージョン4)
■ 将来のIPアドレスの仕組み IPv6(IPバージョン6)


現在、使われているIPアドレスは「IPv4(IPバージョン4)」と言われ、アドレスを32ビット(2進数の32桁)で管理しているため、”付けることができる番号は約43億”と限られています。

インターネットに接続するコンピュータが増える中、IPv4で使える番号が少なくなっており、新しく考えられているのが「IPv6(IPバージョン6)」です。これだと、ほぼ無限のコンピュータ機器に番号が付けられます。


IPv4でのIPアドレスは”192.168.142.102”のように、0から255までの数字が.(ピリオド)で区切って4つ並べて表記します。

  IPアドレス=aaa.bbb.ccc.ddd  :aaa、bbb、ccc、dddは0~255の数値です。

この「IPv4」は、アドレスを32ビット(2進数の32桁)で管理しているため、付けることができる番号、つまり ”管理できるコンピュータの最大数は約43億” になります。

これ以上のコンピュータは、現在の「IPv4」では管理できません。

しかし、近年のインターネットの急速な普及により、インターネットにつながるコンピュータが増え、IPv4の仕組みのIPアドレスでは管理できなくなることが予想され、128ビット(2進数の128桁)でアドレスを管理するIPv6が開発されました。


■将来のIPアドレス、IPv6(IPバージョン6)

「IPv6(Internet Protocol Version 6)」は、「IPv4」より多くのコンピュータのアドレスを管理するために開発されている仕組み(番号体系)です。

最大の特徴は、IPアドレスを32ビットから128ビット(2進数の128桁)に拡張したことです。

  IPv6では2の128乗(340澗、340兆の1兆倍の1兆倍)という、
  ほぼ無限に近いアドレスが利用できます。

パソコンだけでなく情報家電をはじめとしたあらゆる機器にIPアドレスを割り当ててもまだ余裕があると言われています。

また、IPv6ではセキュリティ機能の向上やパケットのヘッダ情報の簡素化など、IPv4における難点の多くを解消することができるとされています。


画像:IPアドレスの基本





画像:IPアドレスの使い方