ランサムウェア(身代金ウイルス)というウイルスは、PCに侵入後、データを勝手に暗号化し、その身代金として金銭を要求。ダマされて、身代金を支払っても、データは元に戻らない。
いったん、ランサムウェアに感染すると、PC内のデータが一切使えなくなります。このウイルス、スマホでも発見されているので、注意が必要です。
さて、このウイルスを防ぐ手段は・・・・?
セキュリティソフトを使っていれば大丈夫? 違います。
実は、対策として有効なのは、”データのバックアップ”です。
ランサムウェアの攻撃は、巧妙なメールが使われたり、ウェブサイトの改ざんによって送り込まれたり、広告システムが悪用されたりと、感染経路が多様化し、ランサムウェア自体も日々進化しており、発見が難しく、セキュリティソフトで完璧には防ぐことができません。
また、ひとたびランサムウェアに感染すると、PC上のデータのみならず、クラウドのオンラインストレージのデータやネットワークにつながっているあらゆる場所のデータが、勝手に、自動的に暗号化され、その被害が広がっていきます。
なお、”データのバックアップ”でも、有効なのは、PC(スマホ)と切り離した媒体、USBメモリ、ポータブルHDDなどにバックアップすることです。
PC(スマホ)と接続した媒体にバックアップした場合、ランサムウェアに感染した場合、同時にそれらも暗号化されるので、バックアップの意味がありません。
■有効なバックアップ方法 「3-2-1バックアップルール」
ルール1: 3つのデータのコピーを保持
-本来のデータに加え、少なくとも2つ以上のバックアップ
ルール2: 2つの異なるメディアにコピーを保管
-2つの異なる種類のストレージにデータのコピーを保管
ルール3: 1つのバックアップは離れた場所に保管
この、「3-2-1バックアップルール」は、同じデータを3つ持ち(2つバックアップ)、2つの異なるメディアにコピーし、1つのバックアップコピーは別な場所に保管するというものです。
■具体的なバックアップ方法 一例
(1) 2つの異なるメディアにコピーを保管する
例えば、パソコンのHDDの内容を、ポータブルHDD、USBメモリなどの2種類以上の媒体にバックアップします。
(2) バックアップ媒体の1つは、別な場所に保管する
ポータブルHDD、USBメモリにバックアップした場合、1つ以上の媒体を、PCとは別な場所に保管します。地震、火災などの自然災害の対策にもなります。
(3) 非同期のオンラインストレージサービスを活用する
いろいろなサービスがありますが、私は「OneDrive」を”ファイルをオンラインのみで使う”に設定し、非同期にして使っています。
同期にするとランサムウェア(身代金ウイルス)でパソコンのファイルが暗号化され、インターネットのファイルも同期処理で、暗号化ファイルに変更されるため。
■バックアップ媒体として便利なUSBメモリ、ポータブルHDD
USBメモリ、ポータブルHDD、小型でデータの持ち運び、データのバックアップには大変便利で。最近は、大容量で安くなり、32GBのUSBメモリは約2千円、1TBのポータブルHDDでも1万円以下で購入できる時代になりました。
しかし、USBメモリ、ポータブルHDDにも寿命があるので、いつまでも使えるとは限りません。インターネットで以前調べた内容では、安全サイドで考えると、
USBメモリの寿命・・・・・・約5年
ポータブルHDDの寿命・・・・約10年
と考えたほうがよさそうです。ただし、製品によっては、購入した時点で既に不良品もありますが。
詳しくは以下を参照下さい。
USBメモリー、SDカードにも寿命があります 長期間の放置でデータが消える
http://lifesecurityup.blogspot.com/2015/08/usbsd.html