”ゼロデイ攻撃(zero-day attack)”とは,「ソフトウェア(アプリ)の不具合箇所が修正される前に、その不具合を悪用したインターネットからの攻撃」です。
(注)ソフトウェアの不具合箇所は、一般的に”セキュリティ・ホール”と言われます。
つまり、”家の中の無防備な箇所を狙う泥棒”と同じで、無防備な箇所が修復されないうちに、泥棒が入るのが”ゼロデイ攻撃”です。
その為、対策は、
①家の無防備な箇所に泥棒を入れないようにすること
不正なファイルを実行しない
不信なホームページに近づかない
②家を補修すること(ソフトを最新版にする)
③家を守る(セキュリティ対策ソフトを入れる)
ことが大事です。
”ゼロデイ攻撃”は、様々なソフトウェアの不具合箇所を利用して攻撃してきます。
マイクロソフトのOfficeソフト(Word、Excel、PowerPoint)ばかりでなく、ブラウザ、メールソフト、Adobe Reader、FlashPlayer、RealPlayer、その他、全てのソフトウェアの不具合が狙われます。
完璧に100%正しく動く、ソフトウェアはありません。こんなことを言うと、”えっ、そんな馬鹿な!”という人がいると思いますが、これは事実です。
ソフトウェアといっても、人間が作っているものですから、間違いがあります。”ソフトが100%正しいことは証明できない”とまで言われています。
対策としては、”覚えのないメールに添付されたファイルについては,たとえ送信元が知人や信頼できる組織であっても,安易に開かない”事が大事です。 (注)メール送信先は偽装が可能なので、送信元だけでメール内容を信用するのは危険です。
また、ソフトの修正情報が発表されたら適用すること、セキュリティ対策ソフトのウイルスパターンは最新することなどが大事です。
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■ ”ゼロデイ攻撃”とは
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ゼロデイ攻撃は二つのパターンに分類できます。
(1) ソフトウェアの不具合の存在を、誰も知らないうちに悪意を持った人が見つけて、そこを利用して攻撃するというパターン
(2) ソフトウェアの不具合が公表されたあと、修正情報が提供されるまでの間に、その不具合を攻撃するというパターン
なお、ソフトの不具合箇所を見つけることは難しく、また、修正情報も遅れることから、この”ゼロデイ攻撃”を防ぐのは、ウィルス対策ソフトでも難しいと言われています。
ゼロデイ攻撃は、メールに添付された不正なファイルや、ホームページにある不正なファイルを実行することなどで被害に会います。
また、細工が施されたホームページにアクセスするだけで被害に会うゼロデイ攻撃や、HTML形式での電子メールのプレビューや閲覧で被害に会うゼロデイ攻撃もあります。
ソフトウェアの不具合を狙って、攻撃する”ゼロデイ攻撃”とは、まるで、家の壊れている所を狙って不審者が入り、家の物を盗んだり、家のあちこちを破壊するようなものですね。
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■ ソフトウェアの不具合を狙う”ゼロデイ攻撃”の対策とは
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対策の重要なポイントは次の4点です。
(1) 不信なメールに添付されたデータを実行しないこと(不正ソフトが実行される)
(2) 不信なホームページに近づかない(不正ソフトが実行される)
(3) OSやアプリケーションソフトを常に最新状態にしておく(修正情報は適用)。
(4) セキュリティ対策ソフトを導入し、ウイルスパターンは定期的に更新する。
まず第一の対策は、不信なデータは開かないこと(実行しないこと)です。 ”覚えのないメールに添付されたファイルについては,たとえ送信元が知人や信頼できる組織であっても,安易に開かない”事が大事です。
(注)メール送信先は偽装が可能なので、送信元だけでメール内容を信用するのは危険です。
次に大事なのは、怪しいホームページには近づかないことです。不正ソフトが実行される危険があります。
次に大事な対策は、ソフトウェアの修正情報が発表されたら、適用することが大事です。特に、パソコンにはマイクロソフト製品は多数入っているので、この修正情報には特に注意が必要です。
ちなみに、マイクロソフトからは、毎月一回、関連するソフトの修正情報が発表されますので、このときに、できるだけ早く適用することが大事です。
そして、セキュリティ対策ソフトを活用し、ウイルスパターンを定期的に更新し、最新版にすることが大事です。
また、不信なメールのURLを安易にクリックしないこと(不正ホームページに誘導される)、安易にソフトウェアをダウンロードしないことも大事です。